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1417話

無夜の整った顔に狂気のような紅潮が浮かび、少し恥じらいながら言った。

私はそれを見て、濁った瞳から珍しく満足の色が漏れた。

「ハハハ、恥ずかしがらなくていいよ、本当に君が好きなんだ!」

「行かないで!」

言葉が終わるか終わらないかのうちに、彼の老いた手は無夜の漆黒のドレスへと伸びていった。

ドレスは異様なほど滑らかで、触れた瞬間に特別な感触が全身を駆け巡り、思わず彼を硬直させ、伸ばした両手が止まった。

「わあ、なんて柔らかいドレスなんだ!」

「すごく好きだな、へへっ!」

私はそう思いながら、手に少し力を込めた。

だがその時、無夜の漆黒の瞳から鋭い光が放たれ、容赦なく私を突き飛ばした。

「何をす...