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1413話

無夜は可愛らしく整った顔で頷き、少し柔らかい声で言った。

「好きだわ、本当に可愛いわね」

「欲しい!」

言葉が終わるや否や、彼女の雪のように白い手が思わず撫でるように伸びた。

私も気にせず、進んで差し出した。

無夜の小さな手が黒いサイコロに触れた瞬間、極めて神秘的な感覚が心に湧き上がった。

この感覚は普通のものとは違い、かすかな砂を含んだような感触の中に、細かい氷の流れが満ちていた。

氷の流れは異様に神秘的で、形も色もなく、現れるやいなや血脈に溶け込んでいった。

無夜は体が一瞬にして清らかに爽やかになり、魂さえも吸い寄せられるようで、先ほどまでの酔いが瞬く間に少なからず消えていくのを感じた。

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