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1403話

「ほう?娘さんは一体何者なのか?姓は何だ?」

「なぜか誘惑されている気がするな!」

私はそう言い、濁った眼に今までにない真剣な色が浮かんだ。

漆黒の少女は、口角を僅かに上げ、淡い笑みを浮かべた。

「わたくしの名は、無夜と申します。どうですか、名前は?」

無夜はそう言いながら、その艶やかな体をさらに近づけてきた。

私は香りが顔に漂い、極めて滑らかな感触が伝わってくるのを感じ、心がさらに揺らいだ。

「ふふ、たまらないな、こんな状況は最高だ!」

「香りが漂ってきて、思わず酔いしれてしまうな!」

私はそう言いながら、濁った眼で興味深げに無夜の瞳を見つめた。

その中に隠された数々の秘密を見透かし、一気に...