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139話

それから、義姉さんがドアを開けて入ってきた。

いつもより帰りが遅かった。

「義姉さん、お帰りですか?」ソファに座っていた私は顔を上げた。

いつもより少し遅い帰宅だった。

義姉さんは私を見るなり、大いに驚いた!

私の頭の包帯を見たのだ!

「金水、あ、あなたどうしたの?」

彼女は靴も脱がずに慌てて駆け寄ってきた。

「義姉さん、大丈夫ですよ。ちょっと床で転んで、額をテーブルの角にぶつけてしまっただけです」

「まあ、こんなに血を出して!」

義姉さんは床やソファの上にまだ片付けていないティッシュの塊を見て、顔色が変わった。

「大丈夫、大丈夫ですよ、義姉さん。今はだいぶ良くなりました。ただちょっとまだ痛い...