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1362話

視線を下に向けると、黄色い髪の青年の姿が目に入った。破れたズボンと上着を身にまとい、手には鋭い刃物を握っている。その目には鋭い光が宿っていたが、全体から放たれる印象は鋭さというより、どこか稀有な憂鬱さだった。彼に近づく者は誰もが、自分の感情が崩れていくような不思議な影響を受けるのだろう。

隣の黒髪の青年は、いかにも冴えない風貌だった。赤い瞳から異様な光を放ち、私と白星を興味深そうに観察している。まるで獲物を狙う猟師のように、殺気を漂わせていた。

その顔立ちは玉のように白く、傷一つない。だが、かすかな憂いと赤い瞳に浮かぶ苛立ちから、彼が決して幸福ではないことが窺えた。

よく見ると、その白い...