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1334話

私は顔に、無理やり笑みを浮かべ、両脚に力を込めると、ひらりと身を翻して飛び込んだ。

ぽちゃん。

水音が響き、私の姿が一筋の黒い影となって遠くへと進んでいく。その速さは信じられないほどだ。

ほんの数分で、私はプールを横断した。老いた体は水に濡れそぼち、絵になる光景だった。

一刻ほどして、私はプールから上がってきた。全身の汚れはきれいに洗い流され、肌の表面から白い光点が放たれ、ある種の美しさを醸し出していた。

濁った瞳に珍しく笑みが宿り、真剣な面持ちで言った。

「なかなかじゃないか!ふん、久しく鍛えていなかったが、この体の強さは、まだこれほど魅力的なものか!」

「本当に素晴らしい!」

私は心から感...