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1267話

「ちょっと待ってくださいよ、ボス!行かないでください!」

「今日は少女さんに服を買う予定でしたよね?」

「うちの店を選んでください!」

「最もトレンディな店内と、最も流行の服を取り揃えていますから!」

その言葉を聞いて、私は上げかけた足を一度止め、濁った目で血月の方を見やった。

最終的な選択権は、やはり血月という少女の手の中にあるのだ。

血月は真っ赤な瞳で私の視線に気づき、わずかに頷いた。

それを見た私は、平静な瞳に一筋の驚きを浮かべた。

彼女がどれほど気難しく、目が肥えているか知っているだけに、こうして留まることを承諾するとは。もしかして、ここの服は本当にトレンディなのだろうか?

張天...