花都の逍遥

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1237話

手に触れた瞬間、柔らかな感触が全身に広がり、彼は内心で悦びながら、寒雪を見つめる眼には熱い色が宿っていた。

「ふふ、さすは金持ちのお嬢さんだな!」

「この雪のように白い肌、誘惑的な細い脚、そして艶めかしい幽蘭色の瞳、まったく堪らんわい!」

老いぼれの俺が一度でも味わえたら、死んでも本望じゃ!

寒雪は当然、私の心の中を知る由もなく、幻想に浸る老人を美しい瞳で数回見つめ、目には諦めの色が満ちていた。

なんなのよ?手を触っただけでこの反応?

女性を見たことがないのかしら?いや、そんなはずないわ!

きっと小姐の私があまりにも美しく、魅力的だからに違いないわ!

寒雪はそう自信を持って考え、自分の身体の魅...