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1231話

先ほど彼は私に注意を向けていたため、後部の車内にいる人に気づかなかった。

今、目を凝らしてみると、彼の視力をもってしても、一瞬呆然としてしまった。

それもそのはず、寒雪があまりにも美しすぎたからだ!幼さの残る雪のような白い太もも、魔性的な体つき、そして魂を奪うような眼差し、どれもが致命的な魅力を放っていた。

一刻ほどして、叶白はようやく我に返り、漆黒の瞳で寒雪を見つめる時、その目は熱を帯びていた。

「俺の名前?よく聞けよ。天夜城の四大公子の一人、叶少だ!」

彼は確信していた。この身分を明かせば、一部のお姫様を除いて、どんな美女も彼とのデートを断れないはずだと。

叶白がそれほど自信を持っているの...