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1219話

黒いBMWが猛スピードで走り抜け、美しい弧を描くように流れ去ると、砂埃が舞い上がり、周囲の車が次々と避けていった。

「マジかよ、何なんだあれ！」

「親の葬式に急いでんのか？あんな速さで」

「うわ、黒のBMWがあんな速度出せるわけねぇだろ？」

様々な車の中から罵声や信じられないという声が聞こえてきた。

高速道路の片隅に、全身が青いスポーツカーがゆっくりと走っていた。車のエンブレムには稲妻のマークがある。

もし自動車の専門家がここにいれば、きっと驚愕したことだろう。この青いスポーツカーには、Sクラスのパーツ、軽量化されたフレーム、そして滑り止めタイヤと、すべて最高峰のSクラス基本装備が施されて...