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1210話

私は我慢できずに小雅の部屋へと急ぎ、せわしなくドアをノックした。

室内では、小雅が雪のように白い浴衣姿で、漆黒の長い髪が風に揺れていた。全身から漂う微かな香りから、風呂上がりであることは一目瞭然だった。

彼女が髪を乾かし始める前に、ドアの外からのノック音が彼女の注意を引いた。

小雅は美しい眉をひそめ、不機嫌そうに言った。

「誰?」

「へへ、当ててみなよ!」

ドアの外から枯れた老けた声が響いた。ごく普通の言葉なのに、どこか濃厚な卑猥さを感じさせる声色だった。

小雅はすぐに察し、ベッドから漆黒のストッキングを取り出して履き、青みがかった服を肩に軽くかけ、ドアへと歩み寄った。

「はい、今行...