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1184話

「おじいちゃん、この間ずっと難しい症例に出くわしたって言ってたじゃない?もしかしたら劉先輩に何か見解があるかもしれないし、ちょっと話し合ってみたら?」

鄭老は孫がなぜ今日こんなに普段と違うのか不思議に思った。

「いらんよ。あの症例は確かに厄介だが、私なりの治療計画はすでに立てている。双児、今後は勝手に関係ない人を家に連れてくるんじゃない」

鄭老はそう言い放つと、居間に漂う一瞬の気まずい雰囲気も気にせず、背を向けて立ち去ろうとした。

俺はこれにはさすがに気分を害した。

これは孫が頼み込んで俺をここに招いたというのに、招くのは簡単だが送るのは難しいとはよく言ったもんだ。俺を何だと思ってるん...