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1156話

「そういうこともあり得るさ。医学界では奇妙な症例なんていくらでもあるんだ。自分で自分を怖がらせるのはよくないぞ」

私はまず手で江小刀の頭部に触れてみた。「おかしいな、体温は正常だ」

常識的に考えれば、もし誰かに薬を盛られたのであれば、体表の温度は必ず変化するはずだ。どんなに微細な変化でも、彼の長年の経験があれば、機械よりも正確に感知できるはずだった。

だが何の変化もない！

考え込んでいる最中、江小刀が突然反応を示した。

彼は目を見開いて私をじっと見つめると、次の瞬間、両手を横に広げ、力任せに私の首を絞め始めた！

この突然の事態に私は対応できなかった。これはまさに殺人未遂じゃないか！...