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92話

パソコンの授業が終わり、徐静姝が教室に戻ると机の引き出しに匿名の手紙を見つけた。

黒い封筒に赤い便箋、何となく不気味な雰囲気を漂わせている。

きちんと四つ折りにされた紙を開くと、歪で不気味な文字が目に飛び込んできた。誰の筆跡なのか全く判別できないその紙には、はっきりと大きな文字で——

「楚攸宁に近づくな!」

教室を見回すと、入り口からは次々と生徒たちが入ってくるが、誰も怪しい様子はない。

徐静姝の指先に力が入り、紙に浅いしわを作った。

唇を引き締め、紙を封筒に戻すと、そのまま入り口のゴミ箱に捨てた。

午後の自由活動の時間になり、学校の喫茶店で白希とお茶をしていた時にようやくそのことを淡々と話し...