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290話

顧清珏と洛伊は朝食を済ませると、本当に首都の名所を巡って一周りした。徐静姝にとって実の姉として、弟と連絡が取れないことが辛いところだった。

大晦日に友人たちと集まった時も、みんなが「どうして洛洛を連れてこなかったの?」と不思議がっていた。

徐静姝はただ無力に両手を広げるしかなかった。結局、顧おじさまが自分の弟をどこへ連れて行ったのか具体的に分からなかったのだ。相手は「きちんともてなす」とだけ言って、どうもてなすかは言わなかった。

とはいえ相手は年上の親戚だし、徐静姝は深く考えず、二人は気が合って一緒に楽しめるのだろうと思うことにした。

一方、顧清珏は洛伊を山荘の崖の上にあるレストランへ...