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226話

二日ほど経って、卒業生たちが次々と学校に戻り始め、教師と進路相談のために訪れていた。

徐静姝は人の少ない午後を特に選んで外出した。外は灼熱の太陽が照りつけ、地面は焼けつくように熱く、誰も通りを散策する気にはなれないほどだった。生徒や保護者たちはとっくに学校近くの冷房の効いた食堂に逃げ込み、それでも大学のどの学校を選ぶかと心配している様子だった。

彼女は一人で花柄の日傘を差し、静まり返った校内の道を歩いていた。高校一年生と二年生はちょうど昼休みに入っており、周囲には蝉の鳴き声だけが響いていた。

「静姝?」少し確信のない声が背後から聞こえた。

徐静姝は声に振り返り、傘の縁を少し持ち上げて潤...