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109話

「ちゃんと授業受けなさいよ、もう邪魔しないから」徐静姝はメッセージを送ると携帯をポンと横に投げ出した。ちょうどミルクティーが運ばれてきたところで、すぐに両手で包み込むようにして一口啜った。

それからは外の世界に耳を傾けることもなく、ひたすら宿題に集中した。残っていた宿題はそもそもそれほど多くなかったので、二時間ほどで全て終わらせることができた。そこでブックカフェで読みたい本を見つけてパラパラとめくり始めた。

向かいの席にいる白希は他の科目は大体終わらせていたが、数学の難問に頭を抱え、耳を掻きながら取り組んでいる姿は、まるで十年の歳月を感じさせるような風情だった。

徐静姝は身を乗り出して彼...