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32話

淳璟はベッドの背もたれに寄りかかり、ベッドサイドの椅子に置かれた蝋燭の炎を見つめながら、あくびをして軽く溜息をついた。

「もともと知冷を探すつもりだったんだ。まさかお前みたいな大問題に出くわすとはね!お前たち一族の恨みごとには関わりたくないよ。そうでなきゃ、どう死ぬか分からなくなる。でも今、知冷は何か大きなトラブルに巻き込まれているようだし、彼がその件を片付けなければ、私のことなんて構ってられないだろうね」

「まったく!自分の問題もまだ解決してないのに、またどこからともなく危険な事件に巻き込まれるなんて!今さらほっておくわけにもいかないし、本当に!」淳璟は錦陌をにらみつけた。しばらく見つめた...