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236話

冥王殿は静寂に包まれ、ただ冥火が弾ける「パチパチ」という脆い音だけが響いていた。

全員が息を潜め、心臓の鼓動さえもゆっくりになっていた。

冥王は頭を支えながら王座の下にいる九疊雲をじっと見つめ、長い沈黙の後に口を開いた。「わしは他の者と約束をしておる。この件については力になれぬ」

「小人はどんな代価でもお支払いする所存です」

「その交換条件は確かに魅力的だ!だが、もしわしがお前に見せれば、必ず彼の計画を台無しにし、彼を悲しませることになる。彼が悲しめばわしも不愉快になる。そうなれば交換の意味もなくなるだろう。お前も誰かを愛しているのだから、わしの気持ちがわかるはずじゃ」

「小人には分...