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231話

淳璟は片手で頬杖をつき、眉を上げて向かい側の大小二人を眺め、バンッと勢いよく机を叩いた。「なるほど、お前たち二人はとっくに結託していたわけだな!」

畅児と知冷は視線を交わし、二人の目に同時に狡猾な笑みが閃いた。突然、二人は手を上げて掌を合わせ、淳璟に向かって指を鳴らした。驚いた淳璟はドンドンと後ろに二歩下がった。畅児は淳璟のそんな驚きようを見て、思わず顎をわずかに上げてくすくすと笑い出したが、淳璟に睨まれるとあわてて両手で口を押さえた。それでも笑いは止まらず、小さな手の後ろからプッ、プッという笑い声が漏れ出てきた。

知冷はさすがに大人だけあって喜色を顔に表すことはなく、畅児に軽く視線を投げ...