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227話

どの旅立ちにも目的地がある。目的地に着けば、道もまた終わりを迎える。

知冷はすでに馬車を十分ゆっくりと走らせ、時間を稼ぐためにあらゆる理由を探していたが、麗都はもう目の前にあり、知冷の拒否を許さなかった。

麗都の繁華と贅沢さは一般人の想像を超えるものだった。

彼らが街に入って間もなく、辺りは暗くなり始め、街灯が一つまた一つと灯されていった。色とりどりの灯りが鏡よりも磨き上げられた黒い石畳に映り、行き交う貴公子や美女たちの桃のような白い顔を照らし、店の高く掲げられた旗印も照らし出していた。

知冷は頭上に吊るされた色鮮やかな灯りを見上げ、軽く眉を上げると、まるで粽のように包まれ、目だけを出...