男妃繚乱~華麗なる宮廷絵巻~

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216話

「人は必ず二人で一組になるもの。もし奇数なら、誰かが必ずはぐれる」という言葉がある。今の淳璟がまさにそうだった。九疊雲と知冷の間に挟まれ、非常に居心地が悪かった。

知冷とは久しぶりの再会で、話したいこと、聞きたい疑問が山ほどあるため、自然と彼との会話が増える。そうすると、九疊雲は黙って傍らに立ち、まるで見捨てられた子犬のように哀れな様子を見せるのだ。淳璟は知冷と話しながらも、九疊雲の気持ちを気遣い、時々「九疊雲、どう思う?」「ああ、九疊雲、あの人のこと覚えてる?」「九疊雲はあそこの酒が一番好きだよね」と声をかける。まさに心身ともに疲れ果て、どちらにも中途半端な対応しかできない状況だった。

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