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176話

淳璟は桃夭がまたもや言い逃れをしているのを見抜いていた。この老狐狸の集まりからは、おとなしい子羊など育つはずもない!

彼は桃夭をしばらく見つめてから、豌豆黄を一切れ取って桃夭の前の小皿に置いた。「おじさんはそんな理不尽な人間じゃない。知らないなら知らないと言えばいい。わざわざ嘘をでっち上げて頭を悩ませることもないだろう?」

桃夭の視線は淳璟の箸から自分の皿に置かれた豌豆黄へと移った。彼女はフォークを握り、一切れを切って刺し、目の前に掲げてしばらくあちこち向きを変えて眺めた後、カリッと音を立てて口に入れ、淳璟に向かって笑顔を見せた。「いいよ!」

「もう一つ」淳璟は手を上げて桃夭に合図し、警...