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159話

王城はいつものように賑やかで華やかだった。乙女たちは市中で裙や簪、紅粉、耳飾り、首飾りを選び、若い公子たちは茶楼で本を聴き、お茶を飲みながら古今を語り合う。行商人たちは商品を高く掲げ、様々な手段で客を呼び込み、人々の目を引いていた。

深まりゆく秋、昼の市場に比べ、王城の夜市はより一層趣がある。暑さも消え、そよ風が薄い雲を吹き散らし、星と月がくっきりと見分けられる。男たちは酒楼で酒を飲み歌い上げ、女たちは彩りの灯籠を手に下を歩く。化粧の香りと風が酒の香りと混ざり合い、不思議な匂いとなって発酵していく。

夜が更け露が濃くなり、夜回りの音が静寂を打ち砕くが、眠りの中の人々の夢を邪魔することはでき...