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983話

浩任は前回撃沈されて以来、わざわざ私に絡んでくることもなくなった。自ら苦い思いをするのも嫌になったのだろう。

だが、そんな状況になったというのに、私は少しも嬉しくなかった。表姉と浩任の関係が突然、どんどん近づいていったからだ。最初は映画を一緒に観るだけだったのが、やがて頻繁に食事に行くようになり、時間が経つにつれて二人の関係はさらに度を越していった。互いにWeChatを交換し、夜遅くになっても表姉が浩任とチャットしているのを何度も目にするようになった。

私はわざと知らないふりをして表姉のチャット履歴を覗き見したことがある。二人は天から地まであらゆることを話し、最後には「今度機会があったらコンサ...