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824話

「ここはもう折れるしかないな。でも、すぐに話を社会貢献の方向に切り替えよう」

そこで私は自分の高潔さを一生懸命アピールし始めた。社会にどれだけ貢献してきたかを延々と吹聴し、話し終わる頃には私はまるで世界一の善人になっていた。私の目が見えないのだって、おばあさんを道路の向こう側まで手伝った時に怪我をしたからだと言い切った。

そんな長々とした話を終えると、私は大きく息を吐いた。「こんなに話すと、さすがに疲れますね」

しかし美女は首を横に振るだけだった。「あなたがそう言ったとしても、営業許可証に判子を押すつもりはありませんよ」

私は本当に腹が立ってきた。これはわざと難癖をつけているとしか思え...