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789話

「小然、どこに行くの?」いとこの姉が突然大声で言った。

私の心は苦しさで一杯になった。もちろん、いとこの姉たちの生き延びる道を作りに行くつもりだったが、そんなことは言えるはずもない。歯を食いしばって飲み込むしかなかった。

黙ったまま走り出した瞬間、私の耳に凄まじい悲鳴が響いた!

その声がいとこの姉から発せられたことに気づき、私は足を止めた。

急いで振り返ると、いとこの姉があの平台から落ちてしまったのだ!

狼たちはすぐに注意をそちらへ向け、数頭が彼女に向かって突進していた!

私は心の中で呪詛の言葉を吐きながら、足を止め、すぐにいとこの姉へ向かって走り出した!両手を振り回して近づいてくる狼たち...