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664話

私はすぐに首を振って言った。「いとこ、変な勘ぐりはしないでよ。そういうことをするつもりじゃないんだ。ただちゃんと教えてほしいだけで。さっきのやり方は少し変だったから、いとこが僕の膝の上に座って、それから手を添えて教えてくれたら、もっとやりやすいんじゃないかな」

いとこはすぐに目を輝かせて言った。「そうね、小然、それは確かにいい方法ね」

私はそっといとこから手を離した。いとこも抵抗するのをやめ、両手で私の手を取り、話しながら編み物の指導を始めた。

いとこの柔らかく華奢な手の感触に、私の心は揺れ動き、思わず声を出しそうになった。

特に今、いとこが膝の上に座っていて、その香りを嗅ぎながら、そ...