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625話

空はまだ完全に暗くなっておらず、私は広場の脇に立っていた。通りでは時々人が通り過ぎ、男たちが私の方をチラチラ見てくる。私は顔をしかめ、心の中で思わず悪態をついた。この気持ち悪い男どもめ。

でも罵った後で、私の心はまた苦くなった。私だって道で美女に会えば、こっそり見てしまうじゃないか。そう考えると、さっきの悪態は自分自身を罵っているようなものだった。

苦笑いしながら急いで顔を背けた。もしまたどこかの馬鹿が声をかけてきたら終わりだ。私は慌てて目を閉じ、静かに待っていると、ようやく蘇薇が戻ってきた!

蘇薇は辺りを見回した。今はもう日も暮れて、周りには人影もまばらだ。突然、蘇薇は背中から二つの大...