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556話

店に着くとすぐに、胡姉さんはもう先に来ていた。彼女は椅子に座って待っていたんだ。私が入るとすぐに胡姉さんが目配せしてきた。私は眉をひそめ、ちらりと横を見ると、来ていたのはとても見覚えのある人で、なんと以前マッサージに来た金持ちの奥様だった。

彼女は私が入ってくるのを見るとにっこり笑って言った。「さあ、人も揃ったことですし、これからマッサージを始められますか?」

胡姉さんが頷き、私も頷いて、その金持ちの奥様を部屋へ案内した。やっとお客さんが来たのだから、当然全力を尽くすつもりだ。一通りマッサージをしていると、私は少し汗ばんできた。しかし、この懸命なマッサージには報いがあった。少なくともこの奥...