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532話

「まさか僕が表姐に手を出そうとしているなんて?しかも弱みに付け込むなんて!」心の中で、どんなことがあっても絶対にそんなことはできないと思った。姉夫からの連絡が途絶えているとはいえ、そんな行動は取れない。

はっきりわかっている。もし本当に表姐に手を出すなら、自分の力で彼女を振り向かせるべきだ。表姐に僕のことを好きになってもらいたい!彼女が心から望んでそういうことをしたいと思ってくれるようにしたい。

苦笑いしながら表姐を見つめる。この感覚は本当に不思議だけど、うっすらと感じている。これが人々が「愛」と呼ぶものなのかもしれない。

愛なら、もう恐れることはない。僕は前に進み、そっと表姐に触れた。...