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390話

その指輪も私が取り出していた。

表姉は私の手に持っているものを見て一瞬固まった。彼女はまばたきをして私を見つめながら言った。「然ちゃん、これ私にプレゼントしてくれたの?」

この場面は本当に気まずかった。まさか最後に表姉に見つかるとは。この状況ではもう否定することもできず、私は頷いて、恥ずかしさに頭を下げた。

表姉は大きな声を上げると、突然その指輪を私の手から奪い取った。まるで子供のようにその指輪を指にはめると、嬉しそうにくるくると回り出したのだ!

表姉はその指輪を私の目の前に掲げて言った。「然ちゃん、本当にありがとう。こんなに気を遣ってくれるなんて思わなかったわ」

私は苦笑いして答え...