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322話

私は慌てて張姉さんの体から離れた。

張姉さんは私をちらりと見て、冷ややかに鼻を鳴らした。

申し訳なさそうに彼女を一瞥してから、やはりドアの方へ向かった。

ドアを開けると、ちょうど表姉がそこに立っていた。表姉の表情はかなり深刻そうだった。

「ごめんね、小然。こんな時に邪魔して。お姉ちゃん、ちょっとお願いがあるんだけど」

表姉がわざわざ店まで来たということは、何か困ったことがあるに違いない。そうでなければ、私もさっきの行為を諦めてまで出てくることはなかっただろう。

私は表姉を別の個室に連れて行った。私たちの話は部外者に聞かれるわけにはいかない。

「小然、ごめんね。さっきいいところを邪魔しちゃって」...