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192話

商業施設の中を何度も曲がり角を曲がっていくと、叔母さんは何も急いでいる様子はなく、むしろその男と一緒に何軒かの店を見て回っていた。最後には男の方が待ちきれなくなったのか、叔母さんを商業施設の奥へと引っ張っていった。

二人は笑い声を交わしながら、とても親しげな様子で歩いていく。まるで恋人同士のようなその姿を見ていると、胸が締め付けられるような気持ちになった。

二人が進んでいくにつれ、周りの人影はまばらになっていき、その先はホテル街になっていた。

そのとき、叔母さんが突然足を止め、スマホを取り出して何やら操作し始めた。

私がぼんやりと見ていると、ポケットの中の携帯が突然鳴り出した!

驚い...