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56話

張毅は速度を上げた。夏梅梅はついに遠慮を捨て、声を張り上げて喘ぎ声を漏らした。その美しい声に、張毅はかつてない快感を覚えた。

まるで二人が初めて部屋を取ったときの光景に戻ったかのようだった。元カノ、それも今は他人の妻となった元カノと関係を持つなんて、この上ない背徳感だった!

張毅は完全に我を忘れ、夏梅梅は絶え間なく喘ぎ声を上げ、やがて二人は床に転がり落ちた。夏梅梅がドアに背を向けて四つん這いになると、張毅の激しい動きに合わせて、彼女の頭がドアに当たり「ドンドン」という音を立てていた。

突然、外から人の気配がした。

「梅梅、寝室にいるの?」男の声が外から聞こえてきた。

その声を聞いた夏梅...