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518話

「よく頑張ったな、張毅。本当に兄貴の目を開かせてくれたよ」

感慨深げに一言漏らし、張毅が謙虚な笑みを浮かべると、李宝龍は引き出しから前もって用意していたボーナスを取り出し、彼の前に差し出した。

その様子に、張毅は一瞬きょとんとした。「社長、これは?」

「本気で分からないのか、それとも知らないふりをしているのか?さっき孫徳が私を訪ねてきてな、自ら今回の業績競争から降りると言ってきたんだ。だから一位は君で間違いない」

そう言うと、李宝龍は心地よさそうに背もたれに身を預け、数本の指で机を規則正しくトントンと叩きながら、意味ありげな視線で張毅を見つめた。

あのデブが、めったにない面目を施す機会を素直に...