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516話

「おい弟貴よ、俺たちゃ同じ陣営の仲間だろ?話せないことなんてあるもんか?さあ、話してみろよ」

張飛雲は目をパチパチと素早く瞬かせてから、「孫さん、あなたには上に人がいるとはいえ、俺たちはさっさと行動しないと、業績の差が開きすぎて危険ですよ!」

「その道理は兄貴も当然わかってるさ。安心しろ弟貴、あとで俺が人に頼んで解決するから」

孫徳が言う「上に人がいる」というのは、当然王海峰のことだ。結局のところ、彼にとって今唯一の後ろ盾なのだから。

諺にもあるように、大木の陰で涼むのは心地よい。今回の業績競争で孫徳は勝利を確信していた。営業副部長のポストも必ず手に入れるつもりだった。

王海峰の助けがあれば、...