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352話

元々彼女の肩を抱いていた大きな手は、腰に移り、上下に動き回っていた。

最初、王珊珊は気づかなかったが、張毅の大きな手が一度彼女の臀部に触れた時、やっと彼女は事態を悟った。

今や二人はすき間なく密着しており、その熱い男の息遣いに王珊珊は少し心が乱れ、頬が薄く赤らみ、身体をもじもじとさせ始めた。

「珊珊、君と子供の面倒を見る人がいないなら、僕が面倒を見よう。どうせ僕も一人暮らしだし」

「それに、君みたいな素敵な女性は、大切にされ愛されるべきだ。子供を連れて苦労して、幸せのない生活を送るなんてもったいない」

そう言いながら、張毅は王珊珊の腰に回した大きな手に急に力を入れ、自分の胸元へと引き寄せた。

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