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310話

その瞬間、張毅は下にいる佳人の体が急に硬直したのを感じ取った。彼女は両手で彼の腕をきつく掴み、彼が動けないようにしていた。

顔を上げると、夏夢夢の頬は紅潮し、目は細められ、眉は少し寄せられていた。

あの艶やかな唇は微かに開閉を繰り返し、時折血を沸き立たせるような魅惑的な吐息を漏らしていた。

「こんな状態になっても、まだ僕に身を任せてくれないの?」

張毅は何とか自制心を保ちながら、低く掠れた声でそう言い、同時に指を少し動かし始めた。

腕は夏夢夢に掴まれていたが、指先はまだ自由に動かすことができた。

夏夢夢が身をくねらせ、声を上げる姿を想像すると、張毅の指の動きはますます速くなった。

「ん...