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180話

「見られたって何?私と姉さんはじゃれ合ってるだけだし、他人に迷惑かけてるわけじゃないだろ」

そう言いながら、張毅は前に身を乗り出し、于菲の首に腕を回した。大きな手が艶やかな鎖骨を撫で、ゆっくりと襟元から中へと滑り込んでいく。

「やめて!」

于菲は慌てて制止し、その手をぐっと押さえつけた。

ここは映画館だ。人に見られたところで大したことはないかもしれない。だが、もし誰かに盗撮されてネットに流出でもしたら、大変なことになる!

そう思うと、于菲は身をよじらせ、形だけの抵抗を示した。「小毅、手を出して。お姉さんを恥ずかしめる気?早く」

「菲姉さん、足の力抜いてよ。そうしないと引き抜けないよ」

その言葉...