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996話

「俺は大学の時に、呂治国のために喧嘩したことがあってな。フルーツナイフで上級生を刺して、退学になりかけたんだ。結局示談金を払って何とかなったけどな」と李大柱は不遜に言った。

「へっ、お前もかなり調子に乗ってんじゃねえか。今日はオヤジさんが生きたまま血を流させてやるぜ!」と金髪は凶悪な表情で言い放つと、突進してきて、手にしたバネ式ナイフを突き出してきた。

李大柱は顔を引き締め、一歩前に出て刃先をかわすと、片手で相手の手首をつかみ、力を入れてひねった。

「いてててっ!」金髪は痛みで顔をゆがめ、歯をむき出しにして、手の力が抜け、ナイフが落ちた。

李大柱は足の甲でナイフを蹴り上げ、手で受け取る...