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958話

「だからこの二世子は傲慢で、常に小さなトラブルを起こすが大事には至らない。我々も手の打ちようがないんだ。知る限りでは、この若造は地元の暴力団と繋がりがあるらしいが、残念ながら決定的な証拠が掴めない。それに彼の父親と叔父の干渉もあって、我々は見て見ぬふりをするしかない。今回お前が彼と揉めたようだが、気をつけろよ。何かあったらすぐに俺に電話しろ」

「ああ、分かった。じゃあ先に行くよ、これから山に登るから」

「いいだろう。覚えておけ、何かあったら俺を頼れ。一応副隊長の肩書きはあるんだ。どうしようもなくなれば、義父も出てくるだろう」

「お前さ、まだ娘と離婚する気でいるくせに、規律委員会の書記を巻...