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91話

彼女が出てきた時、私は「物音」を聞いて、顔を横に向けて尋ねた。「麗々ですか?」

「そうよ、大柱、目が覚めたの?」

「ああ、今起きたところだ。先にトイレに行ってくるよ」

朝起きてトイレに行くのも、私の身についた習慣の一つだ。

「場所、覚えてる?」麗々が尋ねてきた。彼女の視線はまだ私のズボンの前を見つめていた。

「ああ、多分見つけられると思うよ」私はあいまいに答えた。

「あなた、来たばかりだし慣れてないから、私が案内するわ」彼女は手を伸ばして私を引いた。

王萌萌の家での出来事を思い出した。彼女もまさか覗こうとしているんじゃないだろうな?

「ありがとう。安心して、すぐに慣れるから」私...