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855話

李大柱は目を輝かせた。「どんな霊薬なんですか?」

「前回は薬草が足りなくて、肝心の薬引きがなかったんだ。今回は私がお前と一緒に山を下りた時に、わざわざ買いに行って、いくつか調合しておいたよ」

「それで、これは一体何なんです?」

「ふふふ、これは家伝の秘方じゃない。私が心血を注ぎ、大量の古書を調べ上げ、改良して精製したものだ。水に溶かすと無色無味。名前をつけてな、『迷情丹』と呼んでいる」花伯は悪だくみの笑みを浮かべた。

「これはもしかして媚薬ですか?」李大柱の反応は早かった。

「その通り。この『迷情丹』を服用すれば、どんな貞節な女でも半時間以内に心乱れ、すっかり淫らな女に成り下がる。目...