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819話

「おい、汪って野郎!男なら出てこい!今日はとことん叩きのめしてやる!」外から男の声が響いた。

「出て来い!出て来い!」数人の声が後押しする。

二香が言う。「やっぱりあのクソ野郎がついて来たのね。ほっときましょう。あいつはこの店では暴れられないわ。ここのオーナーは後ろ盾が強いから」

「堂々とした男が陰でコソコソするもんか。あいつが怖いわけないだろう」李大柱はテーブルを叩いて立ち上がり、大股で入り口へ向かった。

香蘭と二香も仕方なく彼の後について行った。

隣のテーブルの客たちは騒ぎを察知し、見物しようと入り口に集まってきた。

李大柱が外に出ると、七、八人の男たちが立っていた。先頭にいるのは肌の浅黒...