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776話

「あとで私がまた来るわ」

「ええ、行ってらっしゃい。私はここで何もすることないから」

李大柱は二香と病室を出て、言った。「なんで買い物に俺を引っ張るんだよ?」

二香は言った。「あんた、のろまね。今私、家を持ったのよ。私たちは——」そう言いながら、唇を引き締めて笑った。

李大柱はやっとわかった。この女、またムラムラしているのだ。

李大柱は大小の荷物を提げて、王二香の家へと足を踏み入れた。

二部屋にリビングという間取りで、八十数平方メートルあり、なかなか広々としていて、内装も悪くない。

「あのバカ男、働き始めて数年なのに、どこからこんなにお金を出したのかしら。こっそり家を買って、私には賃貸だって嘘...