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743話

「まだそんなことは考えていないわ。本当に自分がこの山門を出る勇気を持てたらね。残念なことに、私は薬物依存は断ち切れたけど、色欲は断ち切れないの」

李大柱は笑いながら言った。「聖人も『食、色、性なり』と言っているじゃないか。この色欲は誰も断ち切れないし、断つ必要もない。そうしなければ人間性を傷つけることになる」

「人を誘惑しておいて、随分立派なことを言うのね」

「霊児、大柱兄さんと一緒に歓喜禅を極めようじゃないか」

「もう、ひどいわ、あなたったら——」

翌日、如性、如塵、そして如心が次々と李大柱を訪ね、別れの挨拶をした。如心は李大柱が陽萎だと思い込んでいたため、彼の抱擁や体に触れること...