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698話

「話をするだけなら、ここに来る必要はないでしょう」

「誰があなたと話をするだけだって言ったの」如心は彼を引っ張りながら、一つの部屋の扉を開けて中に入り、さっと扉を閉めた。

「如心、君は大胆だね。これは誰の部屋なんだ?」

「これは私の部屋よ」

「君の部屋?君は後院に住んでいるんじゃないのか?」

「ああ、そうね。確かに私は後院に住んでるわ。この部屋は正確に言うと、一時的に私の部屋なの」話しながら、如心の表情はとても緊張していた。

「いったい何を言っているんだ?」李大柱は少し混乱し、部屋を見回しながら如心の表情に気づかなかった。

部屋はそれなりに広く、衝立が部屋を内と外の二つに分けていた。外側には机...