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653話

その二人の男も立ち上がった。

李大柱が見ると、一人は以前、叔母の家に来たことのある劉二で、もう一人は二十代の若者で、濃い眉に大きな目、がっしりとした背の低い体格をしていた。

二人が遠ざかるのを待って、李大柱は水たまりの端に行き、短パンを履いて水の中に入った。

夏の暑さの中、池の水は比類なく冷たく、水に浸かると言葉にできないほど心地よかった。先ほどの若い女性が水浴びをしていた光景が再び目の前に浮かんできたが、それは李大柱にとって耐え難いものだった。身体的な苦しさではなく、心の苦しさだった。

彼の心の中には言い表せない苦しみがあったが、誰にも打ち明けることができなかった。

彼はため息をつき、勢いよ...