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646話

「彼に感謝してるわけじゃないのよ。直接言われたわけでもないし」

その場で、叔母はさっさと山を下りていった。

如性は李大柱が荷物を持つのを手伝いながら、側院へと向かった。

「昨日、二十七歳だって言ってたわね。もう結婚してるの?」

李大柱の表情が暗くなった。「一度したけど、また離婚したんだ」彼は悲しい話題を避けたくて、適当にごまかした。

「えっ——どれくらい続いたの?」

「半年くらいかな」

「そんなに早く?」

「うん」

「じゃあ、どうして叔父さんの家に来たの?」

「気分が優れなくてね、気晴らしに来たんだ」

「そうだったんだ。落ち込まないで、教えてあげる。お寺の尼さんたちは還俗できるのよ。ここで奥さ...